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自由と平和を踏みにじる救う会、家族会



目次

  1. 所謂共和国による拉致発覚以降に暴走をはじめた『救う会』『家族会』の絶対タブー化
    1. ●「救う会」に縮み上がる大手マスコミ
    2. ●ファナティック集団と化した「救う会」「家族会」
    3. ●タブーを政治利用するタカ派の思惑
    4. ●米からも見放される強硬タカ派
  2. 反共和国で政府まで牛耳る「救う会」の最終目標は武力による共和国侵略だ!
    1. ●『金曜日』総バッシングの異常性
    2. ●「家族会」「救う会」の言論封殺
    3. ●「救う会」の背後にイデオロギー集団
    4. ●蓮池さんの「暴走」と横田さんの「危惧」
    5. ●あべ晋三と二人三脚の危険な「策謀」
  3. 対共和国外交で強硬派をリードする蓮池透の"危険思想"
    1. ●共和国との戦争まで口にしはじめた蓮池透
    2. ●蓮池透の知られざる危険な「本業」
    3. ●蓮池透とこの国のプルトニウム保有
    4. ●蓮池透の宣伝部隊と化したマスコミ

      所謂共和国による拉致発覚以降に暴走をはじめた『救う会』『家族会』の絶対タブー化


       今、この国のメディア状況を象徴するタブーといえば、共和国によって拉致されたと言われている1年前に来た5人の所謂被害者とその「家族会」のことだろう。大手紙社会部デスクがいう。
       「所謂被害者自身や『家族会』はもちろんだけど、取り巻きの『救う会』の事すらまったく批判できない状態が続いている。バッシングや所謂被害者家族の取材拒否に怯え切ってね。果敢に批判を加えて内部事情をきちんと報道しているのは『噂真』ぐらいだね」
       昨年9月の朝日首脳会談をきっかけに各マスメディアは反共和国宣伝を行い、その報道を繰り広げるこの国のメディアの相変わらずのご都合主義ぶりを露呈することになった。
       「家族会」や「救う会」というタブーを作り出してしまう重苦しい言論状態は、むしろ事態を悪化させたいとすらいえるのではないか。
       「もちろん『救う会』などが単に所謂拉致被害者救出を訴える団体ならば、ことさら批判する事もないかもしれないけれど、今や外務省も『家族会』や『救う会』の顔色を窺ってきげんをを損ねないよう右往左往。政府の対共和国外交政策を決定付けるほどの影響力を持っているからね」(前出・社会部デスク)
       そればかりではない。「救う会」を牛耳る『現代コリア』所長、佐藤勝巳が「北朝鮮と戦争したって構わない」などとファナティックなまでの暴言を吐いているのに象徴される通り、「救う会」や「家族会」は戦争も辞さずの対共和国強攻策路線の牽引役と化しているのだ。
       とすれば、いまこそメディアが冷静に、そして決然とした批判や批評、分析を加えるべきではないのか。まして強硬は主導のファナテックな路線は当の所謂拉致被害者自身の思いを反映していないばかりか、肝心の所謂被害者家族の帰国にも百害あって一利なし、という逆効果を招きかねないからだ。
       「朝日首脳会談から1年も経つのに、『救う会』や『家族会』強硬派の支えを受けて、あべ晋三(前官房副長官、現自民党幹事長)らが対共和国政策の主導権を握って以降、朝日間の交渉は完全にストップしたまま。肝心の所謂拉致被害者5人の家族帰国はメドすら立たない」(共和国ウォッチャー)
       にもかかわらず、である。朝日会談を1年を機に展開された各メディアの報道は、相変わらず批判精神のかけらもない「家族会」「救う会」へのヨイショのオンパレードだった。テレビではNHK含め全局が「お涙頂戴」一辺倒のドキュメントを放映し、日本テレビは今や所謂拉致被害者家族というより「対共和国強硬派のオピニオンリーダー」と化した蓮池薫の兄透の手記『奪還』を独占映像化したと大はしゃぎ。フジテレビに至っては所謂拉致事件を所期の報じた自社グループ・極右産経新聞記者らによる手柄話を延々とドラマ仕立てで放送する始末・・・・・。一体なぜ、こんな翼賛的なメディア状況に陥ってしまったのか。
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      ●「救う会」に縮み上がる大手マスコミ
       「家族会」や「救う会」の強圧にマスコミが最初に震えあがったのが平壌で横田めぐみさんの娘、キム・ヘギョンへのインタビューを敢行した『朝日』『毎日』、そしてフジテレビへの信じがたいバッシングだったのは記憶に新しい。直後には曽我ひとみの夫ジェンキンスらへのインタビューを行った『週間金曜日』も徹底したバッシングにさらされ、「北朝鮮の手先」「プロパガンダに加担した」等々、口を極めた馬詈雑言が浴びせられた。「家族会」への取材を続ける週間記者が語る。
       「とにかく共和国を少しでもりするような報道をすると『国賊』扱いされる。ごく普通の客観的スタンスで報じようとしただけでも徹底バッシングを食らいかねないからね。実際、家族インタビューなんて他のマスコミでも共和国側に申し入れていたことがあったのに、そんなことには頬被りしてインタビューに成功した社の足を引っ張る有様だった」
       しかし一体、所謂拉致被害者家族へインタビューすることにどんな問題があるというのか。焦点の人物に直接会ってその肉声を伝えるというのはメディアのして当然の責務であり、「共和国の宣伝」云々などという批判に至っては正常な感覚とは思えない。背後に政治的意図があろうが、相手が犯罪者だろうが、そこにニュース価値を見出せば取材に出向いて話を聞き、さまざまな声を他方面的に伝えるのがジャーナリズムの基本原則ではないのか。
       「いまやそんなマトモな理屈は通用しない。『家族会』や『救う会』は、所謂拉致被害者が家族へのインタビューで傷つき、立腹していると訴えてたけど、そもそも所謂被害者当人も最初は歓迎していた。『金曜日』の時は直後の会見で曽我さん自身立腹している様子はなかったし、昨年段階では蓮池薫さんも『報道してくれれば子ども達が無事だと分かる』っって言ってたほど。つまり、バッシングは『救う会』『家族会』の一部が焚き付けたことなんだ」(前出・週刊誌記者)
       実際、『朝日』や『金曜日』などが受けた攻撃はすさまじかった。例えば『週間朝日』2003年1月24日号に掲載された所謂拉致被害者、地村保志・富貴恵ふさいへのインタビューなど、父である地村保や「家族会」が「強引な騙し討ち取材で勝手に記事にされた」と立腹して一気にバッシングムードが拡大。『週朝』側は1ページを割く謝罪文を掲載し、出版本部長まで更迭される事態に追い込まれたのである。
       「一時は『週朝』の廃刊論まで出たほど。取材に社撰な部分があったのは事実だけど、実際は『救う会』や蓮池氏がバッシングを仕掛けたんだ。最初は大して立腹していなかった地村保さんも記者団に『透さんから電話があって、相手は朝日だから徹底的にやってくれって言われた』と明かしている。蓮池氏はもともと超のつく朝日ぎらいで、『朝日の取材は一切受けない』と公言していたほどだから」(「救う会」関係者)
       今度は別の「救う会」関係者が言う。
       「『週朝』があそこまで激しい攻撃を受けたのは、『救う会』や蓮池さんの朝日ぎらいに加え、インタビューの中で地村さん達が共和国に遠慮気味に喋ったことを活字にしたからなんだ。『朝日』じゃなくて『極右産経』が個別取材し、『金正日は許さん』なんていう発言を引出してたら逆に大歓迎したはず。その後間もなく起きたジェンキンスさんから曾我さん宛ての手紙騒動も一緒だよ」
       この騒動では『朝日』が手紙の差出人住所を報じたことに『家族会』が大反発。再び激しい朝日バッシングが展開された。
       「これも『朝日』に勇み足はあったものの、住所と言ってもジェンキンスさんの現住所も何でもなかったし、問題にするほどの話じゃない。大体こうした手紙は『北の分断工作だ』ってヒステリックに騒いできたのが『救う会』や『家族会』のはず。なのにこの手紙自体は美談になった。ようするに『救う会』や『家族会』がOKといえば美談になり、『許せない』といえばバッシングされるんだ」(前出・「救う会」関係者)
       まさにこれは言論統制以外の何ものでもないではないか。しかも情けないことに、こうした「救う会」や「家族会」のドーカツに週刊誌まで完全屈服。スキャンダルずきの一部週刊誌は蓮池透が馬券売り場通いしている決定的写真を抑えながらも封殺したり、逆にうらの取れぬ戯言をタレ流す脱北者に札びらを切って共和国叩きなら何でもありの風潮だけを煽っているのだから絶望的だろう。
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      ●ファナティック集団と化した「救う会」「家族会」
       実は、こうした「救う会」や蓮池透らの強硬路線には「家族会」内部でも反発の声が多いという。前出の週刊誌記者が言う。
       「横田滋さんも周辺に『運動のための運動になっている』『このままでは会の離脱も考えなくては』と漏らしたことがあったし、『週朝』の件だって『家族会』内部には『それぞれの家族が個別判断で取材を受けてもいいのではないか』という真っ当な意見もあった」
       しかし、タブーに怯えきったメディアがこうした声を報じることはない。それが「救う会」や「家族会」内のファナティックな強硬派の思う壺であリ、所謂拉致被害者救出のための運動を歪めてしまうものであったとしても、である。
       「もともと『家族会』は佐藤勝巳らの影響でタカ派傾向はあったけど、それでも横田茂さんら穏健派の存在でバランスを保ってきた。ところが朝日首脳会談後に勢いを増した佐藤や、あべ晋三らの後押しで最強硬派の蓮池透氏や増本照明氏らの影響力がどんどん強くなった。特に蓮池氏らは一切の異論を許さない独善的なところ_あるからね・・・・・」(同)
       だが、佐藤や『現代コリア』といえば、かつてはコリアウォッチャーもキワモノ扱いしてマトモに相手にしていなかった集団。佐藤など共和国に対しては「戦争を恐れてはならない」「長期的には我国が核ミサイルを持つことだ」などと危険なことを公言してはばからない人物なのだ。それが今やいくつかの中心的な「救う会」役職を占めて完全に牛耳っているのだからまさに戦前の翼賛体制なみで、暗澹たる気分にならざるを得ない。前出の共和国ウォッチャーが苦笑して言う。
       「佐藤はもともと在日コリアンの帰還運動に積極的に関わっていたが、80年代初めにコロット転向。以来、『現代コリア』でひたすら『金日成・正日体制打倒』を叫びはじめた。その情報もデマや事実誤認ばかりで昔は週刊誌さえまともに相手にしていなかったのに、97年に所謂拉致問題が表面化すると横田ふさいに近づき、所謂拉致被害者家族の家族に『家族会』をつくらせる一方で『救う会』を結成、そして昨年の朝日首脳会談で決定的に影響力を持つに至った」
       『現代コリア』の真の目的が「所謂」拉致被害者の救出にあるかどうかは限りなく怪しい感じだ。別の共和国ウォッチャーは「むしろホンネでは所謂拉致も題を解決させたくないのではないか。彼らの狙いはとにかく共和国を孤立させて暴発を誘い、武力攻撃の口実を作り出すこと。佐藤なんて『共和国への先制攻撃』が持論だから」と言ってこう続ける。
       「所謂拉致被害者の家族は、誰も相手にしてくれない時期から『現代コリア』グループに支援してもらったという恩義がある上、長らく佐藤会長らから徹底的に強硬論を吹き込まれたからね。思考が完全に一体化している。その典型例が蓮池透事務局長だよ」
       前述の通り、気に入らないメディアへの徹底恫喝を主導、横田滋が何度か示した共和国への訪問の希望を押し潰したのも蓮池透である。『金曜日』報道に関して「いちマスコミが出過ぎたことをするな」と信じがたいゴーマン発言をかましたのもこの人物。『家族会』の内情に詳しいジャーナリストも首をひねる。
       「蓮池氏はマスコミ報道を統制する一方、共和国を攻撃するためには弟、薫さんのプライバシーを公開したり、彼らを窮地に追い込みかねない情報すら流している。もはや所謂拉致被害者救出というより、佐藤勝巳などと同様、ファナティックな共和国打倒派と言ってもいい。『噂真』も書いていたけど、東京電力社員としてプルサーマル計画など問題の多い原発プロジェクトを最前線で担当してきた蓮池氏にはもともと国家主義的な体質もあるから」
       つまりは、かつてマトモに相手にもされなかったファナティックなトンデモ集団に牛耳られ、ファナティックなイデオロギーに凝り固まってしまったのが現在の「家族会」「救う会」のリーダーたちなのである。そして何より最大の悪夢は、メディアがタブー視する中でこんな面々が永田町や外務省に絶大な影響力を持つにいたってしまったというこの国の現実だろう。
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      ●タブーを政治利用するタカ派の思惑
       新聞社の政治部デスクが語る。
       「『救う会』や『家族会』が一方的に影響力を持つようになったというより、むしろ永田町のタカ派が『救う会』や『家族会』の勢いとタブーを利用した側面も強い。双方が共鳴しあって強硬論を煽っているんだ。」
       その中心人物が、あべ晋三であることは改めて記すまでもないだろう。共和国政策でひたすら強硬論を吹くだけで政治家としての実績もロクニナイボンボン3世にもかかわらず、今や小泉と並ぶ自民党の顔となって次期総裁候補に数えられる若き幹事長―――。
       あべについて「(官房長官)福田康夫と(現外務省審議官)田中均が軸となって動いていた共和国政策の主導権を奪い取る過程では中々の策士ぶりを見せたよ」と皮肉るのは永田町関係者だ。実際、官房副長官時代のあべは定期的に番記者を集めて開いたオルレコ懇談で自らを利するリークを連発ある外務省中堅幹部は「独断先行的な秘密主義であるなど、田中さんに問題が多いのは事実だけど、五人の訪問を成し遂げたというのも否定できない。逆にあべさんらが主導権を握り、勇ましい対共和国強硬論ばかりが横行するようになってから共和国との間の懸案は何一つ、まったく何も進展していないんだ」と協調するが同じ永田町関係者が苦笑してこう続ける。
       「あべは番記者との懇談などを通じて田中均に関するバッシング情報を連発し、田中と福田を完全に蚊帳の外に追い出した。朝日会談以降は小泉も対共和国政策は、あべに丸投げしたから、所謂拉致問題以外でも共和国絡みの情報は全て、あべに集まる。大手紙などで特ダネとして出る共和国関連のスクープは、あべ発の情報が数えきれないほど。そんなあべにきらわれたら情報が取れなくなってしまうから批判できず、これまたヨイショばかりが横行している」
       そんなあべが「武器」として徹底利用したのが「救う会」と「家族会」だった。今度は前出の「救う会」関係者が言う。
       「あべはもともと『現代コリア』の佐藤勝巳とも近かったしね。かつてはあべのホームページが『現代コリア』にリンクされていたほどで、佐藤の提案を受けて所謂拉致議連を立ち上げたのもあべ。官房副長官になっても政府の勉強会に『現代コリア』メンバーを呼んでいた。政府の対共和国政策を『よわごし』と罵る佐藤も、あべだけは絶賛だからね。お陰で『家族会』もすっかりあべシンパになってしまった」
       したたかに「家族会」などを利用し、政界の階段を駆け上がったあべ―――。ベテラン政治評論家は「佐藤勝巳らと同様、あべも所謂拉致問題を交渉で解決しようとの意図があるかどうか限りなく怪しい」と言ってこう打ち明ける。
       「いったんは共和国に戻すことで合意していた所謂拉致被害者5人を返さないと決めたのも、あべと佐藤だった。佐藤勝巳が言い出し、あべと結託して実現させたようだね。共和国に戻したら帰ってこない恐れがあるとか言ってたけど、大物の政府関係者が同行するとか方法はいくらでもあったはず。いずれにせよ、これで共和国との交渉は完全に暗礁に乗り上げてしまった。その後も『救う会』やあべらが一体となって交渉のハードルをどんどん高め、対話の芽を摘みまくっている」
       何にしろ、あべといえば「各派合憲」と危険な言動をしてはばからない超タカ派。その上、ゴマスリ番記者を集めた席や各社政治部幹部を囲む懇談などでこんな台詞を吐いたこともあるのだ。
       「この期に及んで日本国民に北との国交正常化を望む声は出ないんじゃないの」「テポドンなんてたいしたことない」
       発言を耳にした新聞社政治部幹部が言う。
       「テポドンの話なんて、まさにやれるものならやってみろと言わんばかりだった。あべの目的は佐藤らと同様、朝日正常化交渉の阻止はもちろん、共和国を徹底的に追いつめて暴発させて共和国への侵略に道を開くことなんじゃないか。実際、あべの発言を聞いていると、不測の事態を待ち望んでいるようで空恐ろしくなった。世間知らずのボンボンが危険なおもちゃをもらったような、ね・・・・・」
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      ●米からも見放される強硬タカ派
       メディアによる「家族会」や「救う会」へのタブー視がこんなタカ派集団の増長を許したのは間違いないだろう。だがもう一つ、増長を促進させた大きなものがある。そう、ネオコンに牛耳られたブッシュ政権の存在だ。
       「共和国への先制攻撃すら、ためらわないブッシュ政権の考えが、あべや石破(茂・防衛庁長官)ら超強硬派の追い風になったのは間違いない。彼らこの国のネオコンとも言うべき連中は完全にブッシュ政権内ネオコンの言いなりだからね」(前出・政治部デスク)
       何にしろ「救う会」や蓮池透らの突き上げを受けて外務省が思いこしを上げ、2003年3月に「家族会」が訪米を果たした際は米側が錚々たる高官と会わせるサービスぶりも発揮。「所謂拉致はテロ」「今後の共和国との交渉では所謂拉致を取り上げる」との言質まで引き出し、外務省の「よわごしなしせい」を徹底批判する材料にするとこを狙ったのである。
       だが、ここにきて少々風向きが変りはじめたようだ。大手紙外信部デスクが言う。
       「何しろブッシュ政権は、今やいよいよ泥沼のベトナムかしはじめたイラク問題でメタメタだからね。再選すら赤信号がともりはじめてネオコンの力も低下、対共和国政策でも国務省内の対話派が主導権を握りつつある。お陰で次回六ヶ国協議を前に米国の対共和国政策は対話モードの入りはじめているようだね」
       それを証明するかのような出来事が10月にバンコクで開かれたアジア太平洋経済協力会議(APEC)で起きたというのは前出の共和国ウォッチャーだ。
       「この国が所謂拉致問題を盛り込んだ共同声明を出そうと根回ししたんだけど、六ヶ国協議開催に向けて調整が行われている段階で共和国を刺激しかねないと中国やロシアが反対。他国からもAPECは経済について話合う場だと強い反発が出た上、この国がもっとも頼りにしていた米国まで相手にしてくれなかった」
       この出来事は共和国の労働新聞に「日本が米国に恥をかかされた」と揶揄されてしまうほどだった。前出の外務省中堅幹部は「そろそろ正常な判断力を取り戻して対共和国外交を真剣に見つめ直さないと、六ヶ国協議三カ国の中でこの国だけが浮き上がり、取り残されてしまいかねない」と話し、前出の「救う会」関係者もこう危険感を募らせる。
       「強硬タカ派に引きずられて交渉のハードルを高くするばかりでなく、可能なものから共和国側と交渉に入り、先ずは家族の訪問だけでも早期に実現させないと国際舞台で所謂拉致問題がどんどん置き去りにされかねない」
       そう、ファナティックな強硬派のドーカツを恐れて「家族会」や「救う会」をタブー視することは、この国を危険の道へと誘うばかりか、所謂拉致被害者救出と言う運動を歪め、最も肝心な問題解決をひたすら遠のかせるばかりのだ。とすれば、いまこそ「家族会」の一部メンバーや「救う会」のファナテッィな言動に冷静な批判を加えるべきことこそ、メディアが率先して取るべき途ではないか。
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      反共和国で政府まで牛耳る「救う会」の最終目標は武力による共和国侵略だ!


      朝日首脳会談以降、所謂拉致問題の情報を独占しマスコミを統制し続けたのはファナティックな反共和国思想を持つ「現代コリア」グループだった。
      他のメディアが思考停止して一切の批判を完全に放棄してしまった中、その危険な内実を打ちつづけた『噂の真相』の存在意義を見事に証明した記事である。


      ●『金曜日』総バッシングの異常性
       朝日首脳会談以降、この国を取り巻いていた不気味な空気はいよいよとんでもないところまでエスカレートしてしまった。
       その典型といえるのが、この11月中半ば、『週間金曜日』が掲載したインタビュー記事をめぐる反応だろう。周知の様に、所謂拉致被害者の一人・曽我ひとみさんが共和国に残してきた夫と二人の娘を単独インタビューしたこの雑誌が発売されるや、ありとあらゆるメディアで、嵐の様にヒステリックなバッシングが巻き起こっているのである。
       いわく、「ひとみさんの心情を引き裂いた暴挙」「所謂拉致被害者の人権を侵害するとんでもない報道」「共和国の宣伝に丸乗りした犯罪的行為」・・・・・。
       だが、冷静に考えてみてほしい。曾我さんの家族をインタビューする事に一体何の問題があるというのか。新聞やテレビは、今回の報道が曾我さんを苦しめた等と嘆きたてているが、曾我さんが今、苦しんでいるとしたら、それは国家間の駆け引きによって、夫や子どもと離れ離れにされている状況そのものについてではないのか。
       「共和国の宣伝」云々の批判となると、もはや正気の沙汰とは思えない。そもそも、背後に政治的意図があろうが相手が犯罪者だろうが、そこにニュース価値があれば取材に出かけて話を聞くのが、ジャーナリズムの基本原則ではないか。実際、この国のメディアは34年前のキム・ヒロ事件から数年前のオウム事件に至るまで、ずっとこの原則を貫いて来たはずだ。所謂拉致問題を取材しているある全国紙の記者もこう感想を漏らす
       「たしかに『金曜日』の取材には稚拙な部分もありますが、それは枝葉末節の問題。記事は曾我さんの人権を傷つけたり、立場を危うくするというようなものではない。実際、曾我さん_記事に怒っているという報道もありましたが、翌日の曾我さんの会見では全くそういう話は出なかったし、ジェンキンス氏の嘘を垂れ流したと批判を受けた『10日で帰ってくるという約束』という記述についても曾我さん自身がジェンキンス氏にそう約束したことを認めていましたしね。そういう意味では、今、起きているバッシングというのはイチャモンのレベルにすぎない」
       しかも、こうした理不尽なバッシングは今回がはじめてではない。10月にフジテレビ、朝日新聞、毎日新聞が共同で横田めぐみさんの子どもであるであるキム・ヘギョンさんをインタビューした際も、この3社には他のあらゆるメディアからまったく同様のすさまじい批判が浴びせられた。
       「兎に角今は、共和国側を少しでもりするような報道をすると、すぐに国賊扱いを受けてしまうこの状況にマスコミの側もビビってしまい、そのテの報道を完全にタブー化しています。実際、所謂拉致被害者の家族インタビューを共和国に申請していた社は他にもあり、中には許可がおりて取材をしたところもあるんですが、それを表に出せず、逆に他者の足を引っ張っているという有様ですから」
      (前出・全国記者)
       ようするに、この国のメディアは共和国憎悪を煽るだけでは空き足らず、民主主義の根幹である「報道の自由」さえ、自ら放棄してしまったのである。まさに、ビン・ラディンやアルカイダの主張を国策として封印したアメリカと同様の戦時報道体制―――。一体何故、こんな異常事態になってしまったのか。
       『金曜日』バッシングに血道をあげている当の民法放送記者が自嘲気味にこう漏らす。
       「結局、マスコミも政府も全て『家族会』と『救う会』の強硬路線に引きずられてしまっているんですよ。今や彼等は戦時中の大本営みたいな存在ですからね」
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      ●「家族会」「救う会」の言論封殺
       先月号でも指摘したが、確かに、朝日首脳会談以降、この国のマスコミ報道は共和国に拉致をされたといわれている所謂拉致被害者の家族で結成された「家族会」とその支援組織である「救う会」に完全に牛耳られているというのが実情だ。
       「今は『家族会』と『救う会』がタッグを組み、帰国した被害者や家族の取材窓口として情報を独占していますからね。少しでも彼等の意に沿わないことをすると、取材を拒否されかねない。だから、どんな無茶な取材規制にも従わざるをえないし、彼らを番組や紙面に積極的に起用して、いいなりの情報を垂れ流すしかないんです」(前出・民法記者)
       そして、前述した理不尽なバッシングも、火をつけたのはやはり、「家族会」と「救う会」だった。たとえば、『金曜日』のケースでは、「救う会」のメンバーで曾我さんの後見人を自称する清野正男という地元県議が、マスコミに対し即座に「曾我さんは記事に怒っている」とリーク。これを受けて「家族会」の横田滋・早紀江さんや蓮池薫さんの兄・透さんらが次々と非難のコメントを出し、一気にバッシングのムードが広がったのである。
       「フジや朝日、毎日の時も同様で、蓮池さんや『救う会』の佐藤勝巳会長、西岡力東京代表らが一斉に非難のコメントを出したことが大きかった。とくに蓮池透さんの怒りはすさまじく、ヘギョン・インタビューの直後は、報道した3社を記者会見や取材から締め出すことまで言い出したほどです」(前出・民法記者)
       いくら被害者家族とはいえ、自分達の意にそぐわないメディアの排除まで言い出すのは明らかに思いあがりの越権行為だろう。
       しかも、ここで改めてはっきりさせておかなければいけないのは、「家族会」や「救う会」の本性は決して、所謂拉致被害者の心情を代弁しているわけでもなければ、その人権を守ろうとしているわけでもないことだ。
       「救う会」関係者がこう話す。
       「『救う会』や『家族会』がもっとも恐れているのは、帰国者本人が『共和国に一旦戻りたい』と言い出すこと。所謂被害者を戻さないというのは、彼らの統一方針であり、一人でも『共和国に戻りたい』となると、運動そのものがガタガタになりかねないからね。とくに曾我さんの場合は、結婚相手が元米兵という特殊な事情に加えて、実家の複雑な事情もあり、もともと永住帰国には消極的だったのを、後見人の清野県議ら『救う会』が強引に説得して同意させったと言う経緯があった。そこに『金曜日』の報道が出て、『せっかく共和国にいる家族の情報を遮断して逆洗脳してきたのに、許せない!』となったんだよ」
       実を言うと今回、『金曜日』の記事に怒ったと伝えられた曽我さん自身、本当は『金曜日』に対してではなく、むしろ「家族会」や「救う会」の方針そのものに怒っていたのではないかといわれている。取材にあたった地元紙記者がこう話す。
       「たしかに曾我さんが『金曜日』の記事にショックを受けたのは事実だが、それは記事を見て『共和国に帰って家族と会いたい』という思いが強くなったから。当日、関係者に『私を何故戻してくれないの!』と食ってかかったようなんです。ところが、それを清野県議がわざとミスリードし、『金曜日』の記事に怒ったことにしてしまったらしい。。この清野というのは、自己宣伝や独断先行が激しく、真野町の『救う会』会長が『清野とはやっていけない』辞任するなど、地元では総スカンを宗鞍手散る問題の人物ですからね。十分ありうる話でしょう」
       ようするに、一連のバッシングは所謂拉致被害者の意思とは何の関係もない、「組織の論理」による言論封殺だったのである。もちろんこうした構図はヘギョン・インタビューの時も同様だった。実を言うと、この時、「救う会」や「家族会」がフジをはじめとするメディアを総攻撃した最大の理由は、横田滋さんの訪朝を阻止するためだった。
       「『家族会』の会長でもある横田さんだが、実は孫娘に当たるキム・ヘギョンの存在が判明した直後、『共和国に行って会いたい』と漏らしていたんだ。この時は『救う会』の佐藤会長らの説得で翻意したんだが、フジのヘギョン・インタビューを見て、その横田さんの思いが再燃。報道陣にも再び共和国行きを示唆するような発言しはじめたんだよ。しかも、今回は佐藤会長や蓮池さんが説得してもなかなか折れず、『(訪朝は)我慢してほしい』と迫る蓮池さんに横田さんが『(弟が帰ってきた)あなたにわれたくない!』と怒鳴り返すほどだった。。そこで、蓮池さんや『救う会』の佐藤会長らはダーゲットを変え、報道したメディアの方を一斉に攻撃しはじめたんだ。つまり、『共和国の悪質な謀略に乗るな!』という世論を作り出すことで、横田さんを北の誘いに乗れなくしたというわでさ。実際、外堀を埋められた形になった横田さんは、最終的に共和国行きを断念を表明せざるをえなくなった」(前出・「救う会」関係者)
       これでは「所謂拉致被害者を傷つけた」などとメディアを批判している「家族会」と「救う会」そのものが、彼らの個人的な思いを踏みにじっている張本人ということではないか。
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      ●「救う会」の背後にイデオロギー集団
       それにしても、である。解せないのは「救う会」や「家族会」がなぜ、被害者や家族本人の遺志を無視してまで、こんな強硬な路線を徹底させているのか、その理由だろう
       そもそも、「帰国者を共和国に戻さない」という方針自体、「所謂拉致問題の解決」「所謂被害者の救出」という本来の目的を逆に解決困難にするものとしか思えないのだ。全国紙の政治記者もこうクビをひねる。
       「『共和国に戻さない』という方針は『救う会』の佐藤会長が言い出し、官房副長官のあべ晋三と結託して実現させたんだが、この決定によって朝日正常化交渉はますます困難な状況になってしまった。このまま、交渉が暗礁に乗り上げてしまったら、帰国者が家族と会えなくなるのはもちろん、まだいるかもしれない所謂拉致被害者の救出も不可能になってしまう。帰国者を共和国に一旦戻したら、帰ってこない心配があるという理由なら、第三国で会うとか、この国の大物政府関係者が同伴するとか、方法はいくらでもあったはずなのに、『家族会』と『救う会』はこうした申し出も全て拒否して、『現状回復をようきゅうする』の一点張り。しかもここにきて、所謂拉致被害者の数を70人とか90人とかブチ上げるなど、どんどんようきゅうのハードルを高くしている。どう考えても、朝日正常化交渉をわざと進展させないようにしているとしか思えないんだよ」
       「家族会」「救う会」の不可解な言動はそれだけではない。連日にように、メディアを使って共和国を挑発するような悪罵を投げつけているのはもちろん、「家族会」「救う会」連名で、政府に、経済制裁の徹底や共和国船舶の入港禁止、在日コリアンの再入国許可の停止などといった措置までようきゅうしているのだ。
       ここまでくると、「救う会」や「家族会」は「所謂拉致被害者救出」どころか、まったく逆に、共和国に残る所謂拉致被害者や飢えに苦しんでいる共和国に帰った在日コリアンの生命を危険にさらせようとしているとしか思えないだろう。いったいこれはどういうことなのか。
       「それは別に不思議でもなんでもないよ。何しろ、『家族会』も『救う会』も実体はあの『現代コリア』に牛耳られているんだから」
       こう話すのは、共和国問題に詳しいジャーナリストだ。たしかに先月号でも指摘したように、「救う会」は事実上、「現代コリア研究所」が運営主体であり、会長が「現代コリア研究所」の代表の佐藤勝巳、事務局長が同研究所部長の荒木和博、東京代表が『現代コリア』編集長の西岡力と、幹部も全て「現代コリア」人脈で占められている。そして、この「現代コリア研究所」というのは以前から、共和国ウォッチャーのなかでももっともファナティックなことで知られている集団なのだ。
       「現代コリア代表の佐藤は元々「朝日協会」の専従職員で、在日コリアンの帰還運動にも積極的に関わっていたんだが、80年代はじめに路線闘争に破れて反共和国に転向。以来、『現代コリア』を立ち上げて、ひたすら『金日成・金正日体制打倒』を叫びはじめたんだ。しかも、その情報はデマや事実誤認だらけで、兎に角共和国を追いつめろ!の一点張り。昔は週刊誌にさえまともに相手にされていなかった。ところが、97年に横田めぐみさんの所謂拉致問題が発覚したのを機に、横田さんに急接近。『家族会』を作らせる一方で、自分たちも『救う会』を結成して、急速に影響力を持ちはじめたんだよ」(前出・ジャーナリスト)
       この「現代コリア」をめぐっては、その資金源や背後関係についても様々な噂が流れている。以前は韓国軍事独裁政権時代の旧KCIAや旧あん企部、韓国の右派勢力のスポンサーでもある保険会社・・・・・、また最近では米ブッシュ政権と急接近しているとの情報もある。外務省関係者がこんな証言をする
       「佐藤や西岡ら『現代コリア』幹部がここ数年、かなりに頻度でアメリカ大使館にいっている。ブッシュが『悪の枢軸発言』をした前後にCIA関係者からアプローチを受け、『武力制圧しかない』という点で認識が一致。その後は完全に共同歩調を取っているらしい。そんなところから、最近の『現代コリア』の動きはアメリカの先兵、地ならしの役割を担っているのではないかとまでいわれている」
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      ●蓮池さんの「暴走」と横田さんの「危惧」
       いずれにしても、「現代コリア」の真の目的は「金正日体制打倒」「共和国武力侵略」というきわめてイデオリギッシュなものであり、「所謂拉致被害者の救出」といった人道的な動機など最初から持ち合わせていないのだ。
       「いやそれどころか、『現代コリア』としては、本音は所謂拉致問題を解決させたくないんだよ。彼らの狙いは兎に角共和国を孤立させ、暴発を誘って、武力侵略の口実を作り出すことなんだから。所謂拉致問題が解決して経済支援が実現すると、金正日体制が延命してしまう。だから『救う会』を使って、ようきゅうをどんどんエスカレートさせ、正常化交渉の進展を阻害している」
       しかも、このファナティックなイデオロギー集団に牛耳られているのは、「救う会」だけではない。当の所謂拉致被害者の家族までが見事に洗脳され、本来の目的を見失ってしまっているというのが実情なのである。
       前出の「救う会」関係者が語る。
       「所謂拉致被害者の家族は、誰も相手にしてくれない時期から、『現代コリア』グループに支援してもらっていたという恩義があるのに加えて、この数年間、佐藤会長らから共和国に関してあることないことを吹き込まれてきたからね。思考がすっかり『現代コリア』と一体化してしまっているんだよ」
       その典型が、蓮池薫さんの兄・透さんだろう。実際、蓮池さんを見ていると、「所謂拉致被害者の肉親」という立場を逸脱しているとしか思えないような言動が目立つ。共和国や外務省、マスコミに対して、「現代コリア」連中とそっくりの激しい批判を展開し、弟である薫さんに対してまで共和故国に洗脳されていると指摘したあげく、その「脱洗脳」プロセスを『週間新潮』で自慢げに公開する、といった具合に・・・・・。全国紙の社会部記者もこう話す
       「蓮池さんについては、われわれマスコミの間でも疑問の声が多い。とくに、問題なのはマスコミは自分たちに従うのが当然といった態度で、『金曜日』問題のときに発した『一メディアが出過ぎた真似をするな』という恫喝コメンとについては、陰で反発の声がかなり上がっていました。『おまえこそ、なんの資格があって言論統制をするんだ』『出過ぎた真似をしているのは度っただ』とね。ただ、『家族会』は今や、皇室なみのタブーですから、表立っては誰も批判できませんが・・・・・・」
       前出の「救う会」関係者が蓮池さんのこうした言動の背景について、こう証言する。
       「たしかに、蓮池さんは『家族会』の中でももっとも『現代コリア』に近い。とくに西岡編集長とは強力なタッグを組んでおり、毎日にように連絡を取り合っている。『家族会』を『現代コリア』の主張する強硬路線に引っ張っているのも、蓮池さんだしね。まあ、蓮池さんはもともと東京電力で原発技術者として働いており、その後もJNFIという核燃料の再処理会社に所属するなど、一貫して原子力畑を歩んできた人物で、もともと国家主義的な政治意識は強かったんだ。そこに『現代コリア』の連中とであって、思想的にもぴったりはまってしまったんだろう。何しろ最近、周囲で『このまま政界に進出するのでは』という見方まで出ているくらいだから」
       だが、こうした傾向は蓮池さんだけではない。増元るみ子さんの弟・照明さんをはじめ、最近の所謂被害者家族の言動は、反共和国運動家と見紛うものばかりなのだ。
       実を言うと、「家族会」が「救う会」に引きずられて、どんどん政治的になっていることについて、当の所謂被害者家族の中からも、危惧の声が漏れはじめているという。
       その声の主というのは他でもない、「家族会」の会長である横田滋さんである。組織の論理によって共和国生きを断念せざるをえなくなった横田さんだが、つい最近、親しい関係者にこんなふうなことを漏らしているという。
       「家族会はこれまでずっと一緒にやってきたし、佐藤さんにも恩義があるので、今、抜けるわけにはいかないが、運動のための運動になってしまっている今の会のありかたはおかしい。このまま強硬路線をとり続けていたら、とんでもない事態になるかもしれない」
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      ●あべ晋三と二人三脚の危険な「策謀」
       だが、横田さんの「危惧」をよそに、「救う会」「家族会」の暴走はますますエスカレートしている。とくに慄然とさせられるのはここにきて、「救う会」「家族会」がメディアのみならず、政府にまで大きな影響力を持ちはじめたことだろう。前述した帰国者を戻さないという決定、朝日正常化交渉の棚上げ、さらには所謂拉致被害者を支援するための法律の制定など、最近の共和国問題をめぐる政府方針は全て彼らのいいなり、丸のみという状態なのだ。
       国民に選ばれたわけでもなんでもないファナティックなイデオロギー集団が一国の外交政策まで左右しているとは、なんとも空恐ろしい事態だが、政府がこうした状況に陥った背景には、彼らのタッグパートナーともいえる政治家の存在がある。他でもない、官房副長官のあべ晋三だ。
       周知のように、対共和国開港の主導権は当初、福田康夫官房長官と外務省の田中均局長が握っていたのだが、朝日首脳会談以降、あべがその一貫した強硬姿勢と一般的に被害者と呼ばれている人達の信頼を取り付けたことで世論の支持を受け、発言力を増大。今や、共和国外交をめぐる決定権をいってに掌握する黒幕的存在となっている。
       「あべはこの間、所謂拉致問題を利用してかなり露骨な仕掛けをしていましたからね。腹心の外務省・斎木昭隆参事官らとともに、共和国との対話派だった田中局長に対するバッシング情報を次々にリーク。田中や田中とタッグを組んでいた福田を完全にカヤの外に追いやってしまった。その一方で、自分がいかに共和国に対して毅然とした態度をとり、所謂拉致被害者から信頼を得ているかということも、率先してマスコミに流していた。たとえば、首脳会談直後、『当日、8人死亡を聞いて、あべが小泉の謝罪がなければ、共同宣言に調印すべきでないと進言した』といった報道がありましたが、実はあれもあべ本人が自分でマスコミに流したものです」(政府関係者)
       だがその結果、あべ人気は急上昇。政府内で阿部に逆らえるものは誰もいなくなり、現在は共和国からの情報がすべてあべの所に集まり、あべが方針を決定し、首相の小泉は報告を受けるだけという体制ができあがってしまった。実際、「帰国者を戻さない」という決定をはじめとする一連の政府方針はすべてあべがねじこんで実現させたものだ。
       しかし事実いうと、この対共和国強硬路線で首相待望論も出る人気を博している官房副長官はもともと、「現代コリア」グループと「一心同体」といってもいい関係なのである。
       「かつてはあべ晋三事務所のHPと『現代コリア』のHPがリンクしていたことからも明らかなように、両者はベッタリですよ。96年に『現代コリア』の佐藤からの働き掛けで国会議員による『拉致議連』が結成されるんですが、この時、平沢勝栄や西村真悟とともに中心になったのも実はあべで、当初は『拉致議連』事務局があべ事務所内に置かれていたほど。官房副長官になってからも、あべは『現代コリア』グループを頻繁に政府内の勉強会の講師に呼んでおり、研究委託費などの名目で官邸からかなりの金が『現代コリア』に流れているのではないかという見方もある。また今回、あべの人気を決定的にしたのは、『家族会』から小泉に『あべさんを窓口に』という強いようぼうが出されたことだったが、これも裏で『救う会』の佐藤や西岡らが『家族会』を焚き付けた結果ですしね」
       正に水戸黄門の印籠を手にしたかのようなやり口だが、もっと問題なのは、あべの目的もまた「救う会」「現代コリア」と同様、「所謂拉致被害者の救出」などではないところだろう。最近も「核武装容認発言」で問題になるなど、祖父の岸信介、父の晋太郎ゆずりのたか派思想で鳴るあべが、「所謂拉致問題」をテコに朝日正常化交渉を阻止し、共和国との戦争、さらには「憲法改正」「軍備増強」を狙っているのは明白だからだ。
       「あべは対共和国外交では、アメリカの強硬派とも連携している。最近のあべは、政界のフィクサーとして名高い荒井建設社長の荒井三之進と急接近しているんだが、この荒井はアメリカ、とりわけ共和党ときわめて近い人物なんだ。あべはこの荒井を介して、ブッシュ政権の中枢と頻繁にコンタクトをとっているから、おそらくその意向を受けているはず」
       共和国への武力による侵略を叫ぶイデオロギー集団と平和憲法改訂と軍備増強を狙うタカ派政治家のタッグ―――。まさに悪夢のような話しだが、これが現実なのである。このタッグによる計画によって、事態は着々と危険な方向に向かっているのだ。実は当の外務省内部から最近、こんな声が漏れてきている。
       「10月の正常化交渉で、外務省の毅然とした対応が喝采を浴びているが、あれは『救う会』やあべさんの決めた方針をただ伝えただけ。今や、外務省は『救う会』やあべさんの顔色をうかがって、外交では常識の根回しや裏の交渉でさえできなくなっている。朝日正常化交渉は間違いなく頓挫する」
       そして、孤立した共和国が暴発し、アメリカによる軍事攻撃、全面戦争がはじまる―――。そうなった時、一体誰が得をして、誰がもっとも悲惨な目にあうのか。そのことをメディアも所謂拉致被害者家族ももう一度、冷静に考えてみるべきではないのか。今この時もこの問題によって人権が蹂躙され続けているコリアン、そして世界平和の為にも、である。
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      対共和国外交で強硬派をリードする蓮池透の"危険思想"


      所謂拉致問題の過熱とともに、「家族会」事務局長としてその発言力を増し、いつのまにかこの国の対共和国外交を左右するほどの存在になった蓮池透。
      だがその明らかな公人いついても、マスコミはタブーに怯え口をつぐみ続けた。
      『噂の真相』だから書くことのできた所謂拉致問題のキーマンの知られざる正体。


       共和国による拉致被害者といわれている人たちが帰国して約半年―――。所謂被害者の家族たちで組織された「家族会」の危険な言動は、ますますエスカレートしている。米国務副長官のアームテージに共和国への強硬姿勢を提言したかと思えば、政府に対しては経済制裁を執拗に迫り、マスコミや外務省には口汚く罵詈雑言を浴びせる。そのしせいはまるで、「被害者の救出」という本来の目的をすっかり忘れてしまったかのようだ。
       そして、そんな政治集団と化した「家族会」の中心的存在となっているのが、所謂拉致被害者・蓮池薫さんの兄「家族会」で事務局長としてメディアや政府に対して徹底した強硬路線を陽動し、今や、この国の共和国外交を左右する存在にまでなっているのだ。しかもここにきて、『奪還 引き裂かれた二十四年』(新潮社)と題する手記まで出版する有様―――。
       だとしたら、メディアもそろそろ、この蓮池兄、蓮池透という人物をきちんと検証してみるひつようがあるのではないか。今や蓮池兄は世論はもちろん所謂拉致問題や朝日関係の行方にも大きな影響を与えるオピニオンリーダーなのだ。もはや立派な「公人」たる人物の思想や言動を検証するのは、ジャーナリズムとして当然の社会的責務ではないのか。
       いや、それ以上に、この蓮池兄を検証しなければならない大きな理由がある。それは、この人物の言動がまさに、「所謂拉致問題の解決」とは別の危険な目的を持っているのではないか、と思わせるものだからである。

      ●共和国との戦争まで口にしはじめた蓮池透
       たとえば、そのひとつのあらわれがマスコミに対する異常なまでの「報道統制」のやり方だろう。大手社会部記者が振り返る。
       「『家族会』や『救う会』はこれまで、意にそぐわない報道に、恫喝としか思えない行動を繰り返しているが、実はそれを主導してきたのは蓮池さんなのです。フジや朝日、毎日がキム・ヘギョンをインタビューした際は、報道した3社を記者会見や取材から締め出せとまで言っていたし、『週間金曜日』の曽我ひとみさんの家族へのインタビューの時も、『一マスコミが出過ぎたことをするな』とまで言い放っていたほどですからね」
       もっとも、当初はこうしたマスコミに対する強硬しせいも、帰国した5人の所謂被害者を守るための熱意のあまりだと思われていた。だが、その後、当の所謂被害者達が口を開きはじめると、蓮池兄の動機はまったく別のところにあることがわかってきたのである。
       「当の所謂被害者はその後の会見で『(子ども達のインタビューは)ありがたい』と発言してましたからね。ようするに蓮池さんたちは、共和国を利するということがいやだっただけなんじゃないか。『週間朝日』の地村保志・富貴恵さんインタビューの一件で、激怒したのもそう。あのインタビューの中で、地村さんたちが共和国を擁護するような発言をしたことが許せなかったというのが理由でしょう。実際、蓮池さんはマスコミの報道を統制する一方で、共和国を攻撃するためには、薫さんのプライバシーを公開したり、彼らを窮地に追い込むような情報を流していますからね」(前出・大手紙社会部記者)
       こうした理不尽な圧力はマスコミに対してだけではない。周知のように、「家族会」の会長である横田滋さんがこれまで、3度にわたって訪朝の意思を表明しながら、その都度、断念に追い込まれているが、これもすべて蓮池兄による強硬な反対の結果なのだ。内情に詳しいジャーナリストもこう首をひねる。
       「『家族会』は所謂被害者の家族のために作った組織なんですから、当然、本人達の意向を優先すべきだし、結果的には横田さんの訪朝が所謂拉致問題の解決を促進する可能性もある。ところが、蓮池兄は『救う会』の佐藤勝巳会長らとともに横田さんに『共和国を利するだけだ』とプレッシャーをかけまくり、横田さんが訪朝の断念を表明せざるをえない状況に追い込んでしまったんです」
       そして、きわめつけともいえるのが、訪米や経済制裁のようきゅうといった最近の動きだろう。
       この行動は、核開発をめぐる多国間協議がはじまった状況で、一歩間違えば、米ブッシュ政権の共和国への武力により侵略を後押しする、きわめて危険なもの。しかも、蓮池兄は問題解決とは逆の結果を招くとしか思えないこの「経済制裁」というようきゅうに固執し、その言動をエスカレートさせていっているのだ。
       「そもそも3月の訪米も言い出したのは蓮池さんなんですが、この時、蓮池さんはアーミテージから『拉致はテロ』との言質を得たことに勢いづいて、『外務省にも同じことをいわせろ!』と川口外相との面会をようきゅうするんです。しかも、川口がテロ認定や経済制裁を拒否すると、蓮池さんは激怒。逆にその言動を激化させていった。しかし今、『経済制裁』なんかをやれば、共和国がさらに態度を硬化させるばかりか、共和国にいる所謂被害者の肉親を窮地に追い込むようなことになりかねない。こんな政策をようきゅうするというのは、もはや蓮池さんは所謂拉致被害者の奪還よりも共和国と戦争をしたがっているとしか思えませんね」(大手紙政治部記者)
       そう。蓮池兄の目的は「所謂拉致問題の解決」ではなく、この国と共和国との対立を激化させることにあるのではないのか―――。そんな疑念が拭いきれないのである。実際、すでに蓮池兄は様々なメディアで「共和国との戦争」を容認すような発言をおこなっている。
       「これは戦争ですよ。アメリカならそうするでしょう」「戦争状態になっても仕方ないと覚悟はできています」「万が一の時はこちらだってやるべきことはある」・・・・・。
       そして、最近のある論壇誌のインタビューでは、こんな台詞なで口にした。
       「拉致は国家テロなんですから、日本は集団的自衛権を発動してもいい」
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      ●蓮池透の知られざる危険な「本業」
       とうとう、共和国への武力攻撃まで主張しはじめた蓮池兄―――。
       しかし、である。だとすれば、こうした彼の発言は一体、どこから来るのか。
       以前から蓮池兄を取材している地元記者がこう語る。
       「当然、金正日体制打倒を目的とする『現代コリア』や『救う会』の影響もあるでしょうが、それだけではない。蓮池さん自身にも、そういう体質、つまり国家主義的な『思想背景』があるんですよ。というのも、蓮池さんの勤務先はあの会社ですからね」
       あの会社―――。そう。インタビューや著書などでは自分の職業を「エネルギー関連」としかいわずに詳細を伏せている蓮池兄だが、実はあの「東京電力」の社員なのである。
       「蓮池さんは1977年に東京理科大学を卒業後、東京電力に入社し、現在も社員として同社に在籍しているはず。蓮池さんの実家のある新潟県柏崎市は原子力発電所がある所で知られていますが、電力会社は地元の融和のために原発のある地域の住民を積極的に採用していますからね」(前出・地元記者)
       蓮池兄はたんに巨大電力会社の社員というだけではない。東京電力といえば、昨年、福島や柏崎の原子力発電をめぐってトラブル隠しが次々に発覚。世論の厳しい批判を浴びているが、彼がこの会社でやっている仕事というのはまさにその原子力発電、それも最も問題が多いといわれる「核廃棄物(使用済燃料)再処理」に関わるものなのだ。
       たとえば、ここに本誌が入手した資料があるが、それによると、蓮池兄のここ数年の所属部署・肩書きは以下のようなものである。
       1997年 東京電力・原子燃料リサイクル研究室 副研究室長兼主管研究員
       1988〜1999年 同 バックエンドグループマネージャー 主管研究員
       2000年 同・原子力技術部 リサイクル技術センターリサイクルグループ グループマネージャー
       2001年 同・原子力技術部 フロントエンド技術グループ マネージャー
       そして、2002年から蓮池兄は「JNFI」という、各電力会社などが出資して設立した核廃棄物関連企業に出向。現在は同社で、燃料製造部副部長の職にある。
       その仕事の内容について東京電力関係者がこう証言する。
       「蓮池さんはこの数年、プロトニウムの生産や使用につながると大きな問題になっている核廃棄物再処理に関するプロジェクトを一貫して担当しているんです。とくにJNFIに出向してからは、例の国家的プロジェクトである『プルサーマル計画』の中心的役割を担っている。というのも、現在、JNFIは『六ヶ所再処理工場』内にプルサーマル計画に不可欠な『MOX』という燃料の加工工場建設を計画しているんですが、蓮池さんはその許認可申請の担当者なんです」
       なんということだろう。「六ケ所再処理工場」といえば、周知のように、青森県六ヶ所村に現在建設中の「プルトニウム生産工場」で、「この国で最悪の核施設」と呼ばれる場所。そして、その中でも蓮池兄が担当している「プルサーマル計画」というのは、そのとてつもないデタラメぶりと危険性から、今、原発反対派のもっとも激しい批判を受けている計画ではないか。
       原子力問題に詳しい評論家がその危険性をこう解説する。
       「六ケ所再処理工場は核廃棄物からプルトニウムを排出する施設なんですが、このプルトニウムというのは、通常の原発が燃料として使っているウランの1億倍の毒性を持つうえ、少量で簡単に原子爆弾が作れるというきわめて危険なシロモノ。また、その過程では、通常の原発1年分の放射能がたった一日で出るといわれており、英仏では周辺に白血病が多発しているという事実もあります。しかも、政府と電力会社が97年に立ち上げた『プルサーマル計画』はこの六ヶ所村で抽出したプルトニウムを使ってMOXという燃料を生産、それを既存の原発の燃料に使用するという計画なんです。既存の原発は燃料がウランであることを前提に作られているのに、それにプルトニウムを使うというんです。実際、専門家からは『プルサーマル計画』によってチェルノブイリ級の事故が起きる可能性も指摘されていますし、この方式は大量の放射性廃棄物を発生させるという問題もある。実際、この国以外のほとんどの国はその危険性を考えて、すでに『核廃棄物再処理』や『プルサーマル計画』から撤退しはじめているのが実情なんですから」
       まさに百害あって一利なし、国民の生命を脅かすだけの最悪の計画ということらしい。そして繰り返すが、蓮池兄はその国民の生命を脅かす最悪の計画の許認可申請の担当者、つまり旗ふり役なのである。
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      ●蓮池透とこの国のプルトニウム保有
       だが、本誌が今回、蓮池兄の職業に注目したのは、単純に危険なプロジェクトの旗振り役を平気で務めるそのメンタリティを指弾したかったからではない。実を言うと、この蓮池兄がかかわっている「核廃棄物再処理」「プルサーマル計画」という実情そのものが、まさにその国家主義的思想にもとづいている部分があるからだ。先の評論家が語る。
       「実は今、政府や電力会社が強引に進め、蓮池さんが旗ふり役を務める核廃棄物再処理やプルサーマル計画というのはあん全だけでなく、コスト的にもまったくメリットがないんです。だからこそ、他国は次々と撤退しはじめているわけですが・・・・・。ところが、この国だけはかくも無謀な計画に今も突き進もうとしている。そしてその背景には、政府の『まずプルトニウム保有ありき』という方針があるんです。敗戦国であるこの国はIAEA(国際原子力機関)から民生品目的以外のプルトニウム保有を禁じられていますから、その保有のための大義名分をたてなければならない。それで無理矢理なんのメリットモないプルトニウムを使った発電に固執しつづけてきたというわけです。では、なぜ政府がそこまでプルトニウム保有に意る___。答えは一つ、プルトニウムが核兵器製造に不可欠な原料だからでしょう。政府は将来の核武装に備えて、どうしてもプルトニウムを保有しておきたんですよ」
       核武装のためのプルトニウム保有?にわかには信じがたい話だが、しかし、これは思い込みでも陰謀史観でもない。
       あるベテラン政治家評論家も、この国のプルトニウムによる発電計画が核武装の意思と密な関係にあることをこう指摘する。
       「この国ではじめてプルトニウムを使った原発(高速増殖炉)の計画が立ち上げられたのは、岸信介が首相だった58年。直前に、岸は国会で『我国は核兵器を保有できる』と発言して物議をかもしているが、この計画は、明らかに将来の核武装を見越してのものだった。冷戦下で自主独立を勝ち取る、核武装は不可欠と考える岸に、戦前の国策社会的体質を引きずる電力会社が全面協力していったという図式だよ。しかも、このプルトニウム使用路線は、その後も佐藤栄作、中曽根康弘という『核武装論者』によってより推進・強化されていったという経緯がある。当然、今も、自民党や経済産業省の官僚、そして電力会社の幹部にこうした最初の動機は受け継がれているはずだ」
       ようするに、この国も核開発が指摘されている共和国を責められない状況かにあるというわけだが、問題は、蓮池兄がその「核武装」という国家主義的動機に裏打ちされた計画のど真ん中で仕事をしてきたという事実だろう。原子力産業の関係者もこう語る。
       「実際、原発や核廃棄物再処理にかかわっているキャリアや技術者には、国家主義的な考え方をする人間が多い。中には実際に『核武装』を口にする人間もいますしね。また一方では、反対運動の矢面に立たされてきたために、平和主義者に対する憎悪が激しいのも特徴です(笑)。蓮池さんもこういう連中の中にいたわけですから、そういうものの考え方に感化されていても不思議はありません」
       しかも、蓮池兄にはもう一つ、勤務先の東京電力という問題もある。
       たとえば、蓮池兄が東京電力の一社員でありながら、ここまで所謂拉致問題に専念していることに対して「仕事のほうは大丈夫なのか」という心配の声をよく聞くが、どうもこの「家族会」事務局長の活動の背景には、「会社のお墨付き」があるようなのだ。
       当の東電社員がこう語る。
       「そう聞いています。それもウチの社長が蓮池さんを直接、社長室に呼び、自ら『仕事のことは気にしなくていいから、思いっきりやってくれ』といった、と」
       これだけを聞くと心温まるエピソードだが、この「お墨付き」がほんとうに人道的な理由によるものかどうかはきわめて疑わしい。というのも東電は数ある電力会社の中でも、そのすさまじい情報操作や謀略体質でつとに知られている企業だからである。実際、東電の内情に詳しい経済誌編集幹部はこう語る。
       「たしかに、東電の幹部連中は蓮池さんの過激な政治的発言にも眉をひそめるどころか、むしろ大喜びしているからね。本人の意思とは関係なく、蓮池さんを政治的に利用しようとしている可能性は考えられる。たとえば、蓮池さんの担当している『プルサーマル計画』は現在、導入が予定されている高浜、福島、柏崎刈羽などの各原発の地元で、市民団体の猛烈な反対が起こり、頓挫状態だが、蓮池さんを使って地元の柏崎刈羽を突破口にするという作戦もありえるし、将来的には、彼を政界に送り込んで、電力業界と核保有勢力の代弁者にすることも考えられる」
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      ●蓮池透の宣伝部隊と化したマスコミ
       次から次へと出てくる蓮池兄の危険なバックボーン―――。しかも、すでに「共和国との戦争」「集団的自衛権の発動」といった台詞がこの人物自身の口から出てきていることを考えれば、こうした危険なバックボーンがこの先、一気に全面に出てくる可能性も十分にあるうるだろう。原発におけるプルトニウムの使用、そして核武装・・・・・。
       ところが、この国のマスコミはこんな危険な人物の言いなりとなって、いまだに足元に平伏してしまっているのが実情なのだ。
       「いや我々も気がついてはいるんです」
       こう語るのは民法報道局関係者だ。
       「たしかにその報道統制ぶりや政治的発言については、我々の間でも『やりすぎだ』という批判の声が根強い。でも、だからと言って蓮池さんの意にそぐわない報道をしたらそれだけで取材拒否ですからね。下手をしたら、『週間朝日』のように、バッシングを仕掛けられて、ボロボロになりかねない。だから分っていても、批判やスキャンダルなんて絶対にできないんですよ」
       最近では蓮池兄をめぐってこんなことが起きている。実は数か月前から蓮池兄が毎週末に新橋場外馬券場で馬券を買っているという噂が囁かれていたのが、ここにきて『週間ポスト』と『フライデー』が場外馬券場を張り込み、蓮池兄の撮影に成功したというのだ。ところが、2紙ともせっかく撮った写真を自主規制でボツにしてしまったのだという。
       また、この3月中旬には、NHKがよりによってセミナーの講師に蓮池兄を招聘。こんな政治性の強い人物に社員の研修をさせたあげく、メディア批判まで語らせたという。
       「実はNHKは、朝日首脳会談以前に蓮池兄に2時間以上もインタビューしたことがあったんですが、彼の政府批判が偏り過ぎていたので放映ではまったく使わなかったんです。そのため、それ以降取材拒否を宣伝され、関係が悪かった。そこで所謂共和国による拉致の報道ができなくなると焦ったNHKは透さんに平謝りし、何とか取材拒否を取り下げてもらったんです。セミナー講師を依頼したのは、つまり彼のゴマすりというわけですよ」(NHK関係者)
       いやはや涙ぐましいまでの気の遣いよう、自粛ぶり―――。
       ようするに、この国のメディアはこんな危険な人物の批判をタブーにしているどころか逆に宣伝部隊になりさがっているのである。
       実際、例の手記『奪還』をめぐっても、テレビ・新聞・雑誌がこぞってインタビューつきでこれを紹介する特集を組み、今や蓮池兄の顔を見ない日はないという状態だ。
       「発行元の新潮社が蓮池インタビューとセットにして、各社に手記のパブリシティ企画を持ちかけてきているんですが、どこも今後のことがあるので、その申し出を断れないんです」(前出・民放報道局関係者)
       だが、この「家族会」事務局長がほんとうに将来、共和国への武力による侵略、さらにはプルトニウム使用や核武装実現に向けて政治的影響力を持つようになったら、マスコミは一体どう責任をとるつもりなのか。
       今からでも遅くはない。マスコミはこの共和国との戦争を叫ぶ人物の正体をそろそろ見極めて、その危険性をきちんと指摘すべきではないのか。
      最後まで読んでくれてありがとね